幼い頃に感じた気持ちの大切さ
私は幼い頃、よく家族旅行をしていました。
と言っても裕福な家庭ではなかったので、母親が安い国民宿舎を予約するなどした節約旅行でした。田舎の国民宿舎は人気で、予約の始まる半年前に早いもの順で予約をしなければいけないので、母も毎年必死でした。
私も子供だったので、その頃は観光よりもおもちゃ目当てです。
観光地の先々にあるお土産売り場。そこにあったキラキラするビーズの入った液体のよく分からないおもちゃ。大抵売れなくてホコリ被ってたりするのですが、子供心にとても心ときめく品でした。しかし、そのようなおもちゃは壊れやすいのに、子供のおもちゃとしては高めで絶対に買ってもらえない品でした。
大人になった今では、よほど貴重なものでない限りお土産屋さんに売っているものは大抵購入できます。しかし、今でも時々ふとした瞬間に、当時感じた憧れや幸せな気持を思い出すことがあります。海辺で水に沈んだ光るガラスを目にした時、カフェでサンキャッチャーが太陽の光を反射していた時、そんなふとした瞬間に当時ひなびたお土産屋さんにあったホコリを被ったーでもとても美しいーおもちゃを手にした時の優しい気持ちが思い起こされます。
今、自分が母親になり、子供がとてもくだらない物を欲しがって悔しがっている時、彼女にとってはとても美しくてかけがえのないのもかもしれないと思うことがあります。躾として、欲しがる全ての物を与えるのは良くないと思っています。そんな時、私も子供に返って「かわいいね。ステキだね。」と言います。二人でどこがステキなのか話すのも楽しいです、もちろん、そんなことで子供が諦めてくれたりはしませんが。。。