日々の雑記

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めだかの話①

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楊貴妃メダカ

夏になるとメダカを飼いたくなる。なぜだろうか。冬ではなく夏なのである。確かにメダカの繁殖期は4〜9月と言われているが、果物のように毎年獲って食べるものでもないし、今の時代冬だってちゃんと養殖されたメダカがペットショップ売っている。春夏秋冬メダカに会える素晴らしい時代である。それなのに夏、なのだ。思いおこせば子供時代。夏になれば目の前の川に虫網を持って遊びに行っていた。あの時代は川がきれいで、網をひとすくいするだけで、テレビで見る魚の底引き網漁法のようにわんさかメダカが獲れた。幼い頃はメダカなんて興味がなかったから、「なんか小さな魚がたくさん獲れた」くらいの感想しかなかったが、今ではペットショップでメダカを見るとつい時間を忘れて見入ってしまうのだ。私の夏の遺伝子には確かにメダカがいるようだ。

昨年は発泡スチロール製のブランターのようなものを買って、ベランダに設置。そこで飼育してみたが、上手くいかなかった。数日ごとに少しずつメダカの数が減っているようなのだ。ぶくぶくをつけたりなんだり工夫をしたのだが、秋に入る頃にはいつのまにかメダカがプランターからいなくなっている。忽然とメダカが消えているのだ。夏の七不思議である。いつかメダカを幸せにしたいと思って冬を越し春になりとうとうまた夏になった。コロナも2年目で、今年も夏祭りの金魚すくいはできそうにない。そうするとやっぱりメダカ欲に拍車がかかる。会社でパソコンをしていても気を抜けばメダカの水槽など探してしまい、とうとうインターネットの広告に勝手にメダカの水槽やメダカが出てくるようになってしまった。こんなに広告が出たら仕事をサボってメダカを探していることがバレてしまうではないか。

ところで、都合良く、会社の近くに幻のメダカ屋がある。年中無人販売所の骨組みはあるのだが、なかなか実際に売っている場面に遭遇することができない幻のメダカ屋だ。買いたい買いたいと何度も足を運んでいたのだがなかなかメダカに会うことができなかったのだが、この前とうとうメダカに会うことができた。とても幸運である。緑の大きなタライに、色とりどりのメダカが気持ち良さそうに泳いでおり、自分で好きなメダカをすくうという、セルフ金魚すくい方式である。珍しい赤いメダカを狙って何度も網を入れるのだがメダカの方が数倍早い。無理にすくおうとするとメダカを傷付けてしまいそうで、こっちもおっかなびっくりやっているので、ますます逃げる。狙っていない黒いメダカが入ってしまったが、これもご縁だ。大切に育てさせてもらおう。何度かチャレンジして、4匹お迎えすることができたので満足である。自宅に帰って、昨年のメダカセットにメダカを放つ。気持ち良さそうに泳いでいるのを見るととても幸せな気持ちになる。

 

今度こそ君たちを幸せにするよ。そう私は誓ったのだった。

 

#メダカ